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中国からのヒットマン

中国からのヒットマン

  • (H21,11月かなり修正と追加しました。青色線は今の現状と感想を追加しました。)

手が出しやすいようで、出しにくい。
それが輸入炭、それも中国産の備長炭です。 
(数年前から中国からの輸入木炭は表面上、輸入禁止なっています、あくまでも表面上ですが・・)

仕入なんかは紀州備長炭の1/4~1/6位かと思います。
炭を売るので一番楽に売れるのは、やはり燃料として出荷する事です。(本来これなんですがね。)
焼肉屋さんなんかで、バリバリ使ってもらえれば、燃えて無くなるから商品の回転が速く、お金も動くから一番良いって訳です。

当店も燃料炭はボチボチとやってますが、大きい問屋さんみたいな出荷は、悲しいかな今まで無いですね。
(結局、在庫を持てるか持てないかと言う事なんです・・)
燃料炭もしなきゃって思っていた時に、初めて中国からやって来た輸入備長炭を見たんです。

やっぱり一番ビックリしたのは仕入値が安い事。
これなら普通の店でも燃料として、備長炭を使えるって思える値段です。
紀州備長炭は火力は強いし、火持ちも良いから燃料としては最高なんですが、1つだけネックがあります。
それはやはり値段が高いんですね。
(燃料問屋って昔ながらの金持ちの家が多いでしょ・・)

中川屋の冬場の暖房機材は、スト-ブと七輪なんです。
よく友達なんかと、焼肉したりイモなんか焼いたりするんです。
家に来る調理師の友達はビックリしますもんね。
何故か?
やっぱり紀州備長炭が高価なのを知ってるし、板場さんにとったら紀州備長炭は高級な部材やって言うんです。
それなのに店の中では、備長炭でイモを焼いてるって笑うんです。

だからBBQや、暖房燃料に紀州備長炭を使うなんてって思うんでしょうね。
紀州備長炭=料亭って感覚なんでしょう。
そんなんだから、一般に本物の紀州備長炭は燃料として広まらないんです。
しかし実際普通の黒炭なんかに比べればやっぱり高いですしね・・。
それと作られてる量も知れてるしね。

でも仕入の安い輸入炭だったら、誰でも手が出せます。
おまけに営業下手の僕でも売る事が出来るかも・・(笑)
今思えば、このスケベ心があかんかったんやね。
(アカンかったかどうか、やってみればお金残せたかも・・)

僕の目の前に現れた中国炭は大小4個ありまして、A・B・C・Dと等級分けがしてありました。
勿論値段も違います。
(紀州備長炭にはない事ですね・・)
値段を聞いたら「こりゃ安い。」「こりゃ良い。」「こりゃ売れる。」見事3拍子揃ってるじゃありませんか。
在庫はどれくらいありますか?
ナンボでも、山ほどあるそうです。

その時は、良いやん・良いやんってこればっかりです。
でもやっぱり、実際何でも使ってみないと分からない訳ですよね。
備長炭の火付きの悪いのは、もう何度も実験済です。
さてさて中国備長炭の実力はいかほどか。

実験は関係者3人が見守る中行われた訳ですが、まずビックリは火が付かない。
なんで?なんで?
紀州備長炭なんか、この炭に比べれば火が付きやすいと思わせるほど火付きが悪い。
お店の使い方なんかを考えて、様々な火付けをするわけですが、とりあえずガスバーナーで直接炭に火を付けたんですが、付かないうちはまだ良かったんです。

しばらくすると、バン・バンって破裂を起こすじゃあ~りませんか・・・
「誰かが僕を狙ってる。何処にヒットマンがいるのか・・」ではないですがビックリですビビリまくりです。
備長炭は鉄と同じくらい硬度があります。
それが熱い状態で弾け飛ぶんです。
熱い鋭利な鉄片が飛んでくるのと同じですからね。
一同一斉に退却と思った時に、「熱っつ・・」って声が響きました。
当時の僕の親方の顔面にヒットしたわけです。
見事目の下1cm位の所に命中です。
中国からの刺客は、僕を見逃してくれたうえに、本当の悪を分かっていたのです。(笑)

ヒットされた箇所を見てみると、そこには傷が、血が・・。
ヤクザ映画に出てくるようなきれいな傷ですね。
心配したふりをしながら騒いでいると、皆は僕の方を見て笑ってるんです。
ナイロンのジャケットコートを着ていたんですが、すっかり蜂の巣状態でした。
実弾なら即死です。(笑)

ヒットマンはやっぱり、人の不幸を笑う罰当たりな僕を見逃してはくれませんでした。
それに元の備長炭を見ると、ジワーっと水分が出ています。
なんじゃこりゃ、ですね。
火の付いた炭の中にくべても同じで、常にシューシューパンパン言ってます。
チビリながらもずっと眺めていましたが、いつ襲って来るかって、ホンマびびりまくりでした。

結論です。
こんなん売れません、肉焼いてる間に、お客さん傷だらけの穴だらけになってしまいますからね。
俗に言う、1万円の物売って100万円取られるってやつですね。

僕はそれまで中国炭の知識が、ホンマに無かったんです。
整理をすると、ほとんどの輸入炭は大量に作られ、大量にコンテナに乗って日本にやって来ます。
そして倉庫の中で出荷の出番を待つのです。
推理によると破裂の原因は、備長炭自体の焼きの甘さと、倉庫の中で十分に湿気を吸った為でしょう。
やはりその道の人に聞いてみると、何故中国炭は安いのか?要するに物が悪いと言う事だそうです。

でもこれも最近じゃ色々あって、日本にやって来るのは良質の物がほとんどだそうです。
じゃあ品質の悪いのは何処へ行くのか?
これも恐らく日本に来るんでしょうね。
良いのも悪いのも色んなルートで出回るから、何がなんだか分からない訳ですよ。
一回こっきりの商売ならこれで良いんでしょうが、そう言うのをしないってのは、もう存分書きましたからいいですね。(笑)
だから輸入炭での値段も実際ピンキリですから、高いのは「なんで?」って言う位高いですね。
(中国炭の営業がどうやって新規営業をかけるのか?紀州備長炭使用店の看板見つけて飛び込みかけていたそうです・・)

中国からの輸入品も、物の良いのから悪いのまで色々ですが、最近の日本では少々難があるが安いって言うのは、もう売れなくなってきましたね。
備長炭も一緒で、良い物しか売れないそうです。
しかし、出回れば必ず商いする人がいるので、粗悪品が多いのも事実です。
(今出回っている物は本当に良い物だけが残ってるみたいですけど・・やはり信用出来ない・・)

中国炭は紀州備長炭の職人が、大陸に渡り伝えた物だそうです。
中国4000年の歴史には勝てませんが、こちらの職人が伝えて逆輸入されている燃料が中国備長炭なのです。
(和歌山の炭焼き親方連中はやはりバカだと言ってた人がいましたっけ・・)
こんな時代だけど、良品質の物だけが安価でバンバン入ってくれば良いのにね・・・
(無理かな・・)

中川刑事も多くの危ない橋を渡って来て、生命の危機にもさらされてきましたが、相手がマシンガンのような武器を持っていてはかないません。
色んな意味でマジ怖いです、チビリそうですもん。
犯人に告ぐ。
「当分扱うつもりはないので、もう僕を狙うのは諦めてくれたまえ。」

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